「外壁の汚れが気になってきた」「屋根も同じくらい古いはずだけど、一緒に直した方がいいの?」——外壁と屋根の劣化は同じタイミングで進みやすいため、どちらか一方だけでなく両方のリフォームを検討し始める方も多いのではないでしょうか。しかし、外壁と屋根を別々に依頼すべきか、まとめて依頼すべきかで悩んでしまい、なかなか一歩を踏み出せないというケースも少なくありません。
この記事では、外壁・屋根それぞれの費用相場から、工事内容別の目安、そして「まとめて行う場合」と「個別に行う場合」の違いまでをわかりやすく整理して解説します。読み終える頃には、自宅に合った進め方と予算感が明確になり、安心して見積もり比較に進めるようになります。
外壁塗装と屋根塗装を同時に行う費用は90万円〜160万円が目安
外壁・屋根リフォームには、塗装だけでなくカバー工法や張り替え・葺き替えなど複数の工法があります。劣化が軽度であれば塗装で十分な場合もありますが、下地まで傷んでいる場合はカバー工法や張り替え・葺き替えが必要になるケースもあります。まずは各工法の費用相場を把握し、自宅の状態に合った方法を選ぶことが大切です。
| 部位 | 工事内容 | 費用相場 | メンテナンス時期の目安 |
|---|---|---|---|
| 外壁 | 塗装 | 60万〜140万円 | 約10〜15年 |
| 外壁 | カバー工法 | 120万〜250万円 | 約25〜30年 |
| 外壁 | 張り替え | 200万〜500万円 | 約30〜40年 |
| 屋根 | 塗装 | 20万〜40万円(※足場代別の場合あり) | 約10〜15年 |
| 屋根 | カバー工法 | 80万〜150万円 | 約20〜30年 |
| 屋根 | 葺き替え | 100万〜200万円 | 約30〜40年 |
外壁塗装のみを行う場合の費用相場
外壁塗装のみを行う場合の費用相場は、30坪前後の住宅で60万円〜140万円程度です。塗料のグレードや劣化状況によって金額は変動します。詳しい坪数別・塗料別の相場は、外壁塗装費用相場の記事で詳しく解説しています。
屋根塗装のみを行う場合の費用相場
屋根塗装のみを行う場合の費用相場は、30坪前後の住宅で20万円〜40万円程度(塗装工事費)が目安です。ただし、屋根塗装だけを行う場合は、別途15万円〜30万円程度の足場代がかかることが多く、総額では35万円〜70万円程度になるケースもあります。
外壁と屋根を同時に施工すれば足場を1回で済ませられるため、別々に工事を行うよりもトータルコストを抑えやすくなります。
外壁と屋根を同時に行った場合の費用相場
外壁塗装と屋根塗装を同時に行う場合の費用相場は、30坪前後の住宅で90万円〜160万円程度です。足場を1回の設置で済ませられるため、外壁・屋根を別々の時期に依頼するよりもトータルの費用を抑えやすくなります。
外壁・屋根リフォームを検討するタイミング
外壁や屋根は、建物を雨風や紫外線から守る重要な役割を担っています。しかし、年月とともに塗膜や建材は少しずつ劣化していくため、適切なタイミングでメンテナンスを行わないと、雨漏りや下地の腐食など、大掛かりなリフォームが必要になることもあります。
一般的には築10〜15年頃が最初のメンテナンス時期の目安とされていますが、実際には築年数だけで判断するのではなく、外壁や屋根に現れる劣化症状を確認することが大切です。ここでは、リフォームを検討する代表的なサインを紹介します。
外壁リフォームを検討するサイン
外壁は毎日、紫外線や雨風にさらされているため、徐々に塗膜の防水性能が低下していきます。次のような症状が見られる場合は、リフォームを検討するタイミングです。
- チョーキング(白い粉が付く)
外壁を手で触ったときに白い粉が付く現象です。塗膜が劣化し、防水性能が低下しているサインとされています。 - 色あせ・塗膜の剥がれ
新築時と比べて色が薄くなったり、塗膜が剥がれたりしている場合は、紫外線による劣化が進んでいます。 - コーキング(シーリング)のひび割れ
サイディング外壁の継ぎ目にあるコーキング材は、経年劣化によってひび割れや硬化が起こります。放置すると雨水が侵入する原因になります。 - 外壁のひび割れ(クラック)
小さなひび割れでも、雨水が内部へ浸入する原因になることがあります。幅が大きいクラックは早めの点検がおすすめです。 - 外壁材の反り・浮き
サイディングが反っていたり浮いていたりする場合は、塗装だけでは対応できず、カバー工法や張り替えが必要になるケースもあります。
これらの症状が見られる場合は、まず専門業者に点検を依頼し、塗装で対応できるのか、それとも外壁材の交換が必要なのかを確認しましょう。
屋根リフォームを検討するサイン
屋根は普段目にする機会が少ないため、劣化に気付きにくい場所です。しかし、外壁以上に紫外線や雨風の影響を受けているため、定期的な点検が重要になります。
次のような症状が見られる場合は、屋根リフォームを検討しましょう。
- 色あせやコケ・カビの発生
塗膜の防水性能が低下すると、屋根材にコケやカビが発生しやすくなります。屋根塗装の時期が近づいているサインです。 - 屋根材のひび割れ・ズレ・欠け
スレートや瓦が割れたりズレたりすると、雨漏りにつながる可能性があります。 - 金属屋根のサビ
金属屋根にサビが発生すると、防水性能が低下し、穴あきや腐食の原因になります。 - 雨漏りや天井のシミ
室内に雨漏りや天井のシミが見られる場合は、下地まで傷んでいる可能性があります。塗装では対応できず、カバー工法や葺き替えが必要になるケースもあります。 - 築15年以上メンテナンスをしていない
見た目に異常がなくても、築15年以上点検やメンテナンスをしていない場合は、一度専門業者による点検を受けることをおすすめします。
屋根は高所にあり、自分で状態を確認するのは危険です。異常が気になる場合は無理に屋根へ上らず、専門業者による点検を依頼しましょう。
塗装で済むかどうかは劣化状況で決まる
外壁や屋根のリフォームは、「築○年だから塗装」「必ず張り替えが必要」というように築年数だけで決まるものではありません。塗膜だけが劣化している場合は塗装で十分なケースもありますが、下地まで傷みが進んでいる場合は、カバー工法や張り替え・葺き替えが必要になることもあります。
次の章では、それぞれの工事内容ごとの費用相場や特徴を詳しく見ていきましょう。
【工事内容別】外壁リフォームの費用相場
外壁リフォームには、「塗装」「カバー工法(重ね張り)」「張り替え」の3つの工法があります。
どの工法を選ぶかは、外壁の劣化状況によって異なります。塗膜の劣化だけであれば塗装で対応できるケースが多い一方、外壁材そのものや下地まで傷んでいる場合は、カバー工法や張り替えが必要になることもあります。
一般的には、劣化が軽度であるほど費用を抑えられ、劣化が進むほど工事規模と費用も大きくなると考えると分かりやすいでしょう。
塗り替え(塗装)の費用相場
塗り替え(塗装)の費用相場は、30坪前後の住宅で60万円〜140万円程度が目安です。実際の費用は、塗料の種類や付帯部の塗装範囲、下地補修の有無によって変動します。外壁材自体に大きな傷みがない場合に選ばれる、もっとも一般的なリフォーム方法です。
重ね張り(カバー工法)の費用相場
重ね張り(カバー工法)は、既存の外壁材の上から新しい外壁材を重ねて張る工法です。費用相場は120万円〜250万円程度で、塗装よりも耐久性や断熱性を高められるメリットがあります。既存の外壁を撤去しないため、張り替えより工期が短く済む点も特徴です。
張り替えの費用相場
張り替えは、既存の外壁材を撤去し、新しい外壁材に交換する工法です。費用相場は200万円〜500万円程度と外壁リフォームの中ではもっとも高額になりますが、下地から刷新するため耐久性が大きく向上し、必要に応じて断熱改修や下地の補修を同時に行いやすい点もメリットです。外壁の劣化が深刻な場合や、雨漏りが発生している場合に検討される工法です。
▼外壁塗装の費用相場については以下の記事で詳しく解説しています。

【工事内容別】屋根リフォームの費用相場
屋根リフォームも、「塗装」「カバー工法(重ね葺き)」「葺き替え」の3つが代表的な工法です。
屋根材の劣化が軽度であれば塗装で対応できますが、雨漏りや下地の傷みがある場合は、カバー工法や葺き替えを選択するケースが一般的です。
屋根は普段状態を確認しにくい場所のため、工法を判断する際は専門業者による点検結果を参考にすると安心です。
屋根塗装の費用相場
屋根塗装の費用相場は20万円〜40万円程度です。屋根材自体に大きな損傷がなく、防水性の維持や見た目の改善が目的の場合に選ばれる、もっとも手軽な工法です。
重ね葺き(カバー工法)の費用相場
重ね葺き(カバー工法)は、既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ねる工法です。費用相場は80万円〜150万円程度で、既存の屋根材を撤去しないため廃材が少なく、工期も比較的短く済みます。ただし屋根の重量が増すため、耐震性への影響を業者に確認しておくと安心です。
葺き替えの費用相場
葺き替えは、既存の屋根材を撤去し、新しい屋根材に交換する工法です。費用相場は100万円〜200万円程度で、下地の劣化や雨漏りがある場合に必要となる本格的な工事です。屋根材を軽量なものに変更すれば、耐震性の向上も期待できます。
目的別|外壁・屋根リフォームの選び方ガイド
外壁・屋根リフォームには複数の工法があり、「費用が安いから」という理由だけで選ぶと、数年後に再び工事が必要になることもあります。
まずは建物の劣化状況を確認し、そのうえで予算や今後何年住む予定なのかも踏まえて工法を選ぶことが大切です。
| 建物の状態・目的 | おすすめの工法 | 理由 |
|---|---|---|
| とにかく費用を抑えたい | 外壁・屋根塗装 | 塗膜の劣化のみであれば、もっとも費用を抑えられる |
| 外壁・屋根材は傷んでいるが下地は問題ない | カバー工法 | 既存材を撤去しないため、張り替え・葺き替えより費用を抑えやすい |
| 雨漏りや下地の腐食がある | 張り替え・葺き替え | 下地から補修できるため、根本的な改善につながる |
| 断熱性・省エネ性も高めたい | カバー工法・張り替え | 使用する建材によって住宅性能の向上が期待できる |
| 今後20年以上住み続けたい | カバー工法・張り替え・葺き替え | 初期費用は高くなるが、長期的なメンテナンス回数を減らせる |
どの工法が適しているかは、見た目だけでは判断できないケースも少なくありません。特に雨漏りや外壁内部の劣化は、専門業者による点検ではじめて分かることもあります。
「塗装で十分なのか」「カバー工法や張り替えが必要なのか」を正しく判断するためにも、まずは現地調査を依頼し、自宅の状態に合った提案を受けることが大切です。
外壁と屋根、まとめて行うべき?個別に行うべき?
外壁と屋根のどちらもリフォーム時期が近い場合、「まとめて行う」か「個別に行う」かで費用や進め方が大きく変わります。それぞれのメリットを比較してみましょう。
外壁と屋根を別々の時期にリフォームすると、その都度足場を設置・解体する必要があります。足場代は1回あたり15万円〜30万円程度が目安のため、外壁と屋根を同時に施工すれば、将来的な足場代1回分を抑えられる可能性があります。
例えば、築12年で外壁と屋根のどちらもメンテナンス時期を迎えている住宅であれば、同時に施工した方がトータルコストを抑えやすく、工事期間や業者とのやり取りも1回で済むというメリットがあります。
まとめて行う場合と個別に行う場合の比較表
| 比較項目 | まとめて行う場合 | 個別に行う場合 |
|---|---|---|
| 総額 | 足場代が1回で済むため割安 | 足場代が2回発生し割高になりやすい |
| 工期 | 一度にまとまった期間が必要 | 1回あたりの工期は短い |
| 自由度 | 予算をまとめて確保する必要がある | 予算を分散して計画しやすい |
| 向いている人 | 外壁・屋根の劣化時期が近い方 | どちらか一方の劣化が明らかに早い方 |
まとめて行うのがおすすめのケース
- 外壁・屋根の両方に塗装の剥がれや色あせが見られる
- 築10年以上が経過し、どちらも初めてのメンテナンス時期を迎えている
- トータルの費用を抑えたい、業者とのやり取りを1回にまとめたい
個別に行うのがおすすめのケース
- 屋根のみ、または外壁のみに明らかな劣化(雨漏り・破損など)が見られる
- 一度にまとまった予算を用意するのが難しい
- 過去に屋根または外壁だけを先にリフォームした経緯がある
外壁・屋根のどちらもリフォームを検討している方は、まとめて依頼することで足場代を1回分に抑えられます。まずは無料の一括見積もりで、まとめた場合の費用感を確認してみましょう。
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外壁・屋根リフォームの費用を抑える3つのポイント
最後に、外壁・屋根リフォームの費用を少しでも抑えるための具体的なポイントを紹介します。
同時施工で足場代をまとめる
外壁と屋根の劣化時期が近い場合は、同時に施工することで足場の設置・解体費用を1回分に抑えられます。数年後に別々に依頼するより、トータルコストを大きく削減できる可能性があります。
補助金・助成金を活用する
自治体によっては、外壁・屋根リフォームに対して補助金や助成金制度を用意している場合があります。断熱性能を高める工事など、対象となる条件は自治体ごとに異なるため、工事を検討する際は事前に確認しておきましょう。
利用できる補助金制度は自治体によって異なります。最新の制度や申請条件については、「【2026年最新】リフォーム補助金まとめ|使える制度と申請の注意点」の記事もあわせてご覧ください。
複数社から相見積もりを取る
外壁・屋根リフォームは業者によって見積もり額に差が出やすい工事です。1社だけで判断せず、最低でも2〜3社から見積もりを取り、金額だけでなく工法の提案内容や保証内容まで比較することが、適正価格で依頼するための基本です。
よくある質問(FAQ)
- 外壁と屋根、どちらを先にリフォームすべきですか?
-
明らかな劣化(雨漏りや破損)がある方を優先してください。両方の劣化が同程度であれば、足場代を抑えられる同時施工がおすすめです。
- 外壁・屋根リフォームの工事期間はどのくらいですか?
-
塗装のみであれば2週間〜1ヶ月程度、張り替えや葺き替えを含む場合は1ヶ月〜1ヶ月半程度が目安です。天候によって延びることもあります。
- 火災保険は外壁・屋根リフォームに使えますか?
-
台風や雪などの自然災害による破損が原因の場合、火災保険の補償対象になることがあります。経年劣化は対象外となるため、加入している保険の契約内容を確認してください。
- マンションでも外壁・屋根リフォームは同じ考え方でよいですか?
-
マンションの外壁・屋根(屋上)は共用部分にあたるため、個人での判断はできません。管理組合が実施する大規模修繕計画に沿って進められます。
- 見積もりを取る際、外壁と屋根を別々の業者に依頼してもよいですか?
-
可能ですが、足場を共有できないため費用面のメリットが薄れます。同時施工を検討している場合は、外壁・屋根の両方に対応できる業者へまとめて相談するのがおすすめです。
まとめ
外壁と屋根のリフォームは、建物の状態によって最適な工法や費用が大きく異なります。また、外壁だけ・屋根だけ・同時施工のどれがもっともお得になるかも、建物の劣化状況や見積もり内容によって変わります。
後悔しないためには、1社だけで判断せず、複数のリフォーム会社から「外壁のみ」「屋根のみ」「同時施工」の3パターンで見積もりを取り、費用や提案内容を比較することが大切です。
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